幸せ運ぶ御柱祭 400人が力合わせ建立 南牧

上毛新聞
2016年4月19日

ㅤ6年に1度の祭り、星尾諏訪神社の御柱(おんばしら)祭が17日、南牧村星尾で開かれた。県内外から400人が参加し、約17メートルのスギの大木を県天然記念物の線ケ滝前から神社まで約1・7キロ引いた。同神社の御柱は前回(2010年)で50本が建ったと伝わっており、51本目の建立を多くの人が喜んだ。
ㅤ線ケ滝前では、斜面の下にいる参加者が綱を思い切り引っ張って御柱を落とす「木落とし」が行われた。初参加した下仁田建築業組合の13人は木やりを披露し、参加者の熱気を高めた。
ㅤカーブの多い区間は安全などを考慮してトラックを使ったが、参加者は高低差のある道のりを、声を掛け合って懸命に引いた。
初めて参加した加藤嘉昭さん(75)は「(長野県の)諏訪の御柱は見ることしかできない。にぎやかに引けて楽しかった」と笑顔を見せた。
ㅤ神社に到着すると万歳三唱で喜び、願いを掛けながら御柱の幹の皮を剥ぎ、先端に色を塗った。御柱が無事に建立されると、拍手が湧き起こった。
祭り実行委員会の掛川宏一郎会長(79)は「参加者が集落に幸せを運んできてくれた」と満足そうだった。

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