湯しぶき浴び 天候吉兆占う 筑西・雷神社

茨城新聞
2016年4月4日

神職が熱湯に浸したササを頭上に振りかざして一年の天候の吉兆を占う奇祭「湯立祭」が3日、筑西市樋口の雷神社(増渕堯美宮司)であり、見守った氏子や参拝者が幸運をもたらすとされる湯しぶきを浴び、雷神が乗り移った神職のお告げに聴き入った。

湯立祭は1691年の本殿改築を機に始まった伝統神事で、市指定の無形民俗文化財。お告げは年間の農作業に役立てたとされる。

この日、四方をしめ縄で囲んだ境内で、行者役を務めた羽田神社(桜川市)の堤正伯宮司が白装束姿で、大釜の熱湯にクマザサの束を浸した後、頭上でササを振り、湯しぶきを周囲に振りまいた。

堤宮司は「4月中旬天候不順」「8月31日大雨大水の兆し」「9月10日台風あり」「10月吉神の月」などと告げて“失神”。氏子たちはメモを取り、住民たちに結果を伝えた。

初めて訪れた同市川澄、高橋和代さん(59)は「力強くササを振って湯しぶきを掛けてくれて感動した。家内安全と子どもたちの健康に御利益がありそう」と笑顔で話した。

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