「ほしいも」世界へ広まれ 未来考え生産者ら交流

茨城新聞
2016年3月6日

全国生産量の9割以上を占める本県の代表的生産物で、健康食品として注目される干し芋の未来を考える「第1回世界ほしいも大会inひたちなか」(ほしいも学校主催)が5日、主産地となるひたちなか市内のホテルで開かれた。

大会には、地元ひたちなか市の本間源基市長をはじめ、生産者ら350人が参加したほか、干し芋発祥の地の静岡県、新産地の北海道、鹿児島県の生産・流通の代表、海外からは近年生産を始めたタンザニアからジョン・F・カンボナ駐日大使館全権公使、韓国、中国の流通業者代表らが出席、交流を深めた。

式典では「ほしいも学校」の生みの親で、プロジェクトリーダーの佐藤卓さんが「世界で干し芋の生産者が増える中、これまでは生産者同士がつながる場がなかった」と開催動機を披露。引き続き、佐藤さんと全国自治体の活性化事例などに詳しい地域エコノミストの藻谷浩介さんが「ほしいもを通して世界を見る」のテーマでトークショーを実施。藻谷さんは「地元で圧倒的に消費されていることが強み。30年後に『ほしいも』が世界語になってほしい」などと期待を述べた。

その後、静岡や本県など4道県の代表によるパネルディスカッションが開かれ、産地事情や交流の必要性などについて意見交換した。また、産地発表会では静岡県御前崎市のふるさと案内人、曽根竹男さんによる「ほしいも紙芝居」の披露、韓国、中国代表による世界事情の報告などが行われた。

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