《食いこ》マグーカフェ(茨城県守谷市) 木のぬくもり感じて

茨城新聞
2022年5月13日

住宅街から少し離れた、閑静な場所に立つログハウスが店舗のカフェ「マグーカフェ」(茨城県守谷市)。ほのかな木の香りに包まれながら、無農薬野菜を使ったカレーや米粉パンのサンドイッチ、自家焙煎(ばいせん)のコーヒーなどが味わえる。

同店は、オーナーの上田英二さん(58)がスタッフ数人と切り盛りする。上田さんの本業は、革製品の製造販売。訪問客にサービスとしてコーヒーを振る舞ううち、「カフェを開いてみたい」と思い立った。さまざまな産地のコーヒー豆を取り寄せて飲み比べたり、日々料理の試作を重ねたりと、自分なりに経験を積み、2021年7月、開店にこぎ着けた。

料理に使う食材は「体と地球環境に優しい」ことから、無農薬で育てられたものに絞る。小麦アレルギーの原因とされる「グルテン」を含む食材は調味料にも一切使わず、自家製パンには小麦粉の代わりに米粉を使う。

「安心して食べてもらいたい」という思いはメニューにも表れている。牛乳や砂糖といった細かい材料まで、料理に使う食材は全て、産地や製造元と一緒に記載する。「食材はどれもこだわったものを、採算を無視して使っている。公開するのはごく自然なこと」と上田さん。

一押しの料理は、牧草のみを食べて育ったニュージーランド産の牛の肉や最高品質の香辛料などを使った「ビーフカレー」。上田さんが試行錯誤の末に完成させたレシピを基にスタッフが調理し、提供する。風味をしっかり感じてもらいたいと、辛みは控えめにし、米はカレーに合うよう、水分少なめで、かむほどに味が出るものを選んだ。コーヒーは、丁寧に手摘みされた東ティモール産を自家焙煎し、パウンドケーキやクッキーなども販売する。

ニュージーランド産の牛肉を使ったビーフカレー

 

店舗のログハウスは、上田さん自らが設計し、組み立てまで担った。本場フィンランドから材料を取り寄せたといい、「木のぬくもりを感じてほしい」と語る。店内のテーブルやメニュー板といったインテリアも木を基調としており、ほっと落ち着けるような空間となっている。

オープンしてから日が浅いが、店の料理を求めて県内外から客が訪れる。「お客さんの期待に応えられるよう、これからも味や素材のよさを追求していきたい」。上田さん流のこだわりは続く。

■お出かけ情報
マグーカフェ
▽守谷市大山新田417の2
▽営業時間は午前10時~午後4時
▽定休は火曜
▽(電)0297(44)7440