《釣り》茨城の涸沼川 ハゼ、初心者にお勧め 簡単、投げ釣り挑戦

茨城新聞
2022年5月7日

釣りをやりたいが何から始めたら-という人にお勧めなのがハゼ釣り。今回は淡水と海水が混ざり合う汽水域、茨城県の茨城町や大洗町などを流れる涸沼川に多く生息し、簡単に釣れ、かつ食べておいしいハゼの投げ釣りを紹介しよう。

涸沼川のハゼは左右の腹ビレが合わさり、丸い吸盤になっているのが特徴。基本的に1年魚のハゼは春に生まれ、夏ごろ5~8センチほどになり、秋から冬にかけて15センチ前後まで成長する。中には、越年して2年生き、20センチ前後(ダボハゼ)になるものもいる。

涸沼川のハゼは砂泥地に生息し、周辺のくいや消波ブロック周りがポイントとなる。水底をはうように移動し、エビや昆虫類を捕食する。夏に10センチ前後の子ハゼ(デキハゼ)が釣れる。

タックルはさお先が柔らかく、アタリが取りやすい2メートル前後のトラウト用ルアーロッドと、3号のナイロン糸100メートルを巻いたリールで合わせた。もちろんちょい投げ用のさおやバスロッドでも代用できる。

仕掛けは、てんびんに蛍光オレンジのナス形3~8号を付け、赤ハゼ針6~8号の1本針にした。根がかりに備えて予備は多めに用意したい。餌は青イソメ。

手始めに10メートル付近へちょい投げ。そのままズル引きすると根がかりするので、さおを立て気味にして軽く誘うと、ぴくぴくとアタリ。釣れたのはハゼの仲間8センチのチチブだった。

移動して青イソメを付けて1投目。待つ間もなくさお先がぐんっとお辞儀して待望のヒット。さおがぐんぐん引っ張られる。釣り上げたのは11センチのチチブだった。その後同サイズのチチブがもう1匹釣れた。

大型を狙って移動すると潮が流れ始めた、青イソメを付けて4投目。ズル引きをしながら探っていくと、がつんとアタリ。先ほどと違う感触に期待が膨らむ。釣り上げたのは、16センチ20グラムのハゼだった。最終的な釣果はハゼ16センチ1匹、チチブ11~5センチ3匹を釣って全てリリースした。

この時季、涸沼川ではハゼやチチブが少しずつ釣れて楽しい

 

 

ハゼ釣りの秘訣(ひけつ)は、底に着けて、さお先で軽く上下に誘うとすぐに針先にぷるっと来るアタリ。この時さおを上げると釣れる確率は半分。「ぷるっ」は餌を食いちぎって逃げる時で「ぷるっ」前の餌を吸い込む瞬間のアタリを捉えられると確率が上がる。

軽く上下していた穂先に、わずかでも重みがかかるその時に、軽く穂先をゆっくりと上げてみるのも釣果を伸ばす極意だ。(金丸釣具店店長・石田直也)