東京・赤坂に「干し芋カフェ」 コーヒーと共に味わう 水戸のウェブ会社運営

茨城新聞
2022年5月12日

東京・赤坂に茨城県産干し芋とコーヒーを味わえる「干し芋カフェ」がある。干し芋に合うようブレンドした豪式オリジナルコーヒーを楽しめる。茨城県のソウルフード・干し芋のお供にコーヒーをたしなむ文化を根付かせようと売り込む。水戸市のウェブ制作会社の関連会社が運営し、将来はオーストラリア進出も描く。

カフェ「hossimo(ほっしーも)」は昨年6月にオープン。豪メルボルン式コーヒーと干し芋を味わえるカフェがコンセプトだ。仕入れ先の干し芋は茨城県産で無農薬・無肥料の「自然栽培」をうたう。

なぜこの組み合わせか。店主の岡田美恵子さん(52)は元々、水戸市のウェブ制作会社で茨城県農産物などの販路拡大に携わり、干し芋も好物だった。2015年に夫の転勤に伴いオーストラリア・メルボルンに移り、退社した。

岡田さんは「茨城の干し芋を広めたい」と思い、日系スーパーに売り込むと、干し芋を扱ってもらえた。

メルボルンは「カフェの街」として知られ、コーヒー文化が根付く。エスプレッソをお湯で割る飲み方がメルボルン流だ。岡田さんはバリスタにも干し芋を紹介すると、「コーヒーとの相性が抜群」と評価された。オーストラリアで干し芋カフェ出店という夢を持った。

元上司で同店運営会社の社長でもある高貫修さん(56)にも相談し、2人で意気投合した矢先にコロナ禍で帰国。まずは日本で成功させたい考えだ。

店で出すコーヒーは干し芋の甘さを消さないよう心がけ、複数の豆を配合したオリジナル。

岡田さんは「干し芋とコーヒーを楽しむ文化を定着させたい。赤坂で成功させてオーストラリアに『里帰り』したい」と意気込む。 営業時間は午前8時~午後6時。定休日は日曜日と祝日。