常陸秋そば焼酎発売 店、旅館、酒蔵が共同開発 茨城・常陸太田 香りと後味大切に

茨城新聞
2022年4月9日

茨城県常陸太田市内の常陸秋そばの提供店や旅館などでつくる「常陸太田のおそば屋さんの会」(後藤敏文会長、会員22店舗)は3月30日、同市内の酒造会社「剛烈酒造」(富永継則社長)と共同開発した新商品のそば焼酎を発表した。同市産の常陸秋そばが原料で、「すっきりしたのど越しとほんのり甘い後味。そば屋さんが本気で考えたそば焼酎」とPR。同日に販売を始めた。

商品名は「常陸太田のおそば屋さんの会 そば焼酎」。原材料は同市産のそばのほか、国内産の麦麹(こうじ)、米麹を使用し、アルコール分25%。小売店で販売する720ミリリットルと、同会会員店での飲食時提供専用の180ミリリットルの2種類。パッケージやラベルには、同会共通ののれんやのぼり旗と同じマークなどを使用。新そばをイメージした薄緑色に、そばの実や「そば」の文字などを図案化した。

同日は同会のメンバーらが市役所を訪れ、宮田達夫市長に新商品の完成を報告した。

おそば屋さんの会の会員が宮田達夫市長(前列中央)に新商品のそば焼酎の完成を報告した=常陸太田市金井町

 

後藤会長は「おそば屋さんの会の知名度アップや常陸秋そばのブランド力の向上を目的に取り組んだ。私たちが打っているそばと同じ原料で作り、そば店が自信を持って薦められる焼酎になっている」とアピール。同酒造の鈴木勝則製造部長は「そばの香りと後味のよさを大切にし、そば湯割りにこだわった商品に仕上げた。ぜひ、各そば店のそば湯で飲み比べてほしい」と薦めた。

宮田市長は「そば屋さんと酒屋さんの異業種が一緒になって新商品を生み出したことに喜びを感じる。市の経済の活性化や、そば屋さんの売り上げアップにつながる」と喜んだ。

そば焼酎は同酒造や「道の駅ひたちおおた」、市内酒小売店で取り扱い、会員店舗17店で提供を始めている。