駐車場設置見送り 茂木・飯のミツマタ群生地 町が有料送迎バス運行

下野新聞
2022年2月24日

 【茂木】例年3月に見頃となる観光地、飯(いい)のミツマタ群生地へのアクセスについて、町は今年初めて群生地近くの駐車場を設けず、約7キロ離れた旧逆川中からの有料シャトルバスによる送迎に変更する。地元住民の生活への負荷を減らし、渋滞問題を解消するため。期間は3月12~29日を予定している。

 ミツマタ群生地は年々人気が高まり、昨年の開花期は約1万3千人の入山者があった。群生地から1~3キロの間に一般用の駐車場が大小5カ所あるが、見頃の週末は駐車場に入るため1時間程度待つこともあり、交通渋滞や地元住民の交通上の安全確保の課題が大きくなっていた。

 現在は民間企業が所有する旧逆川中の校庭を、町が約400台収容可能な駐車場として借り、期間中の午前7時半~午後2時半、30分間隔で群生地手前300メートルまでシャトルバスを運行する。群生地の保全協力金300円を含め、1人往復千円の乗車券を乗り場で販売する。復路のバス運行は午前8時~午後4時半。

 バスの運行時間帯は、群生地手前の福手(ふぐて)の「藤谷津橋」から並柳方面へは、両地区住民と営業車、郵便配達、緊急車両など以外の通行を規制する。交通誘導員を置き、茂木署の協力も得て迷惑駐車を防ぐことにしている。

 旧逆川中から直売所「いい里さかがわ館」の間には、無料送迎バスを午前10時~午後4時、1時間に3、4便運行する。

 (問)町観光協会0285・63・5644。