香ばしくて深い味わい 焙煎焦がし醤油らぁめん 麺家大森(宇都宮)

下野新聞
2022年2月9日

 「黒いスープのラーメンがおいしい」と伝え聞き、やって来た。

 その名も「焙煎(ばいせん)焦がし醤油(しょうゆ)らぁめん」(800円)…。何を焙煎しているのか、店主の大森崇司(おおもりたかし)さん(46)に尋ねると、「ニンニクです。あえて言いませんが、聞かれたら答えます」。独自の方法で乾いりしたニンニクチップを、粉末状にしてスープに混ぜるのだと教えてくれた。

 「焦がし」「黒い」というと、何となく苦いんじゃないか、と想像していたが違った。一口すすると、目の覚めるような香ばしさが広がる。ニンニクの風味はするが、臭くはない。しょうゆのまろやかさとなじみ、深い味わいにまとまっている。

 麺は細麺。トッピングのチャーシューは13時間、低温調理して作るという。やわらかいハムのような口当たりだ。地場産の白ネギ、半熟卵の味付けも、全てスープとの相性が良い。最後まで飽きずに食べられた。

 ほかにつけ麺もあり、スープはしょうゆと塩、それぞれ「あっさり」「こってり」を選べる。板前を経て12年前に独立した大森さんが「誰にも負けたくない」と研究を重ねてきた成果が光る。

 ■メモ 宇都宮市西川田町1039の29。午前11時半~午後2時半ラストオーダー(LO)、午後6~9時(まん延防止等重点措置期間中は7時半LO)。月曜定休(祝日は営業、翌火曜休み)。(問)028・658・6735