かみね動物園猛獣舎建て替え、寄付1億円突破 茨城・日立市 目標額大きく上回る

茨城新聞
2021年11月3日

茨城県日立市かみね動物園の猛獣舎建て替えに絡み、市が整備費の一部を募っていたクラウドファンディング(CF)で、市内外からの寄付額が27日までに、1億円を突破した。目標額6000万円を大きく上回った。大台に達したことで、市は29日夕で寄付募集を終える。市は「本当にありがたい」(財政課)としている。

市が猛獣舎整備に関わるCFで寄付受け入れを始めたのは9月10日。総事業費約10億5300万円のうち、本年度事業費6億60万円の1割に当たる6000万円をCF目標額に設定した。1カ月後には目標額を突破、24日にCFと市役所窓口への直接持参で1億円に達し、CF単独でも27日に1億円の大台に乗った。

同課によると、25日時点の寄付者882人のうち約97%が市外、約3%が市内在住者。市外の寄付者にはふるさと納税と同様に寄付額に応じて返礼品が贈られる。平均は11万円ほどだが、市外から市役所窓口に300万円を持参したケースもあった。

応援メッセージも「子どもの頃から、かみね動物園には思い出がたくさんある。新しい獣舎が完成したらまた行きたい」「今よりもいい環境でトラやライオンが過ごせることを期待している」など多数寄せられた。

市は本年度、初めて取り組んだ平和通りのサクラの植え替え事業のCFが目標額400万円に対して6倍以上が集まり、第2弾として猛獣舎建て替えを対象に寄付を募った。市は「どのぐらい集まるか不安だったが、かみね動物園がたくさんの人に応援されていると感じた」(同課)と感謝を示す。

来年度以降もふさわしい対象を見極めながら、CF実施を検討する方針だ。

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