会派超え「希望」の力 第12回現代茨城作家美術展、2022年1月県近代美術館 7部門100人出品

茨城新聞
2021年8月28日

茨城県の美術界を代表する作家たちが会派を超えて作品を展示する「第12回 現代茨城作家美術展(現美展)」が、来年1月8日から30日まで、水戸市千波町の県近代美術館で開かれる。日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書、写真、デザインの7部門に100人が出品。多彩な顔触れによる大作が一堂に並び、各自の表現を堪能できる。

同展は隔年で開催され、今展のテーマは「希望を託して 不屈の創造」。昨年から続く新型コロナウイルスの感染拡大を受け、収束への願いや希望を重ね合わせる。会派や分野を超えた作家たちが創作活動を通じて交流することで、改めて美術の持つ力をアピールする。

出品するのは、約690人が所属する県美術展覧会の委員、会員などから選抜した91人と、同会に属さない作家ら9人を合わせた100人。このうち11人が初出品となる。
 

茨城県の美術界をリードする重鎮たちに加え、新進気鋭の若手まで、個性あふれる作品と出合えるのも見どころだ。日本芸術院会員の彫刻家で県美術展覧会長の能島征二氏(水戸市)、重要無形文化財保持者(人間国宝)の漆芸家・大西勲氏(筑西市)ら巨匠をはじめ、東京の中央展などで活躍する作家がそろう。

コロナ禍で、日常生活のさまざまな面で変化を迫られてきた中での開催。各作家の特別な思いが込められており、能島会長は「会派を超えた展示は、作家同士が刺激し合う貴重な場となっている。コロナ禍の今だからこそ、一丸となって茨城の芸術文化の向上につなげたい」と話している。

入場無料。午前9時30分~午後5時。月曜休館。主催は県美術展覧会と県。県近代美術館共催、げんでんふれあい茨城財団、茨城新聞社、NHK水戸放送局の特別共催。

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