釣り客回復へアユ 【負けない 新型コロナ】那須烏山と那珂川の支流2河川 計6800匹、異例の放流

下野新聞
2021年8月2日

 【那須烏山・那珂川】那珂川南部漁業協同組合は7月29日、両市町を流れる那珂川支流2河川でアユ計約6800匹を追加放流した。2019年の台風19号被害や新型コロナウイルス感染症の影響で減少する釣り客の回復に向けた異例の取り組みという。

 放流したのは約40グラムの成魚。那須烏山市高瀬の高瀬大橋付近にある荒川の釣り専用区に約3800匹を放ったほか、那珂川町馬頭のふれあい橋と同町健武(たけぶ)の新太郎橋付近の武茂川2地点で計約3千匹を放流した。

 2月から販売する同漁協の入漁券の売り上げは現在、昨年より2割減。台風19号による増水と復旧工事で那珂川流域の各河川は釣りのポイントが従来から大きく変化した。アユ釣りの難易度が上がり、コロナ禍による移動制限も重なって客足に響いているという。

 同漁協は例年6月1日のアユ釣り解禁後の放流は行わないが、今年は県の費用支援を受け同月末に大規模な追加放流を実施。アユ釣り盛期となる夏場を迎え、さらなる放流に踏み切った。

 大森一良(おおもりかずよし)組合長(74)は「アユ釣りを取り巻く環境が大きく変わった中、何とか釣り人に楽しみを提供したい」と話している。

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