ウメ天日干し本格化 一つ一つに夏の日差し 茨城・石岡

茨城新聞
2021年7月26日

梅雨が明けて、「田上フーズ」の屋号でウメ干し作りをしている茨城県石岡市村上の田上敏文さん(64)方では、今季収穫したウメを天日干しする作業が本格化している。家族のほか親類などに手伝ってもらい、庭先に置いたせいろに、ウメの実を一つ一つ並べていく作業は、お盆の頃まで続く。

「昨年の不作と打って変わり、今年は大豊作になった」。田上さんは、自宅脇で自家栽培する約4反歩のウメ畑から6月に収穫したウメが約4.5トンに上り、過去最高の収量だったという。「保管庫を増築したほど」と漬けたウメを入れたたるが並ぶ保管庫を示す。

今季の天日干しは16日に始めた。夏の日差しをよく浴びるように、庭先に置いたプラスチック製のせいろに、たるから取り出したウメを重なりを避けて並べていく。三日三晩が1サイクルで、次のウメと入れ替える。

塩のほか砂糖、酢を加えて漬ける田上フーズのウメ干しは「まろやか」な風味が持ち味。200グラム入りにパック詰めし、取り引きする県内のスーパーや近隣の直売所などに納める。9月ごろに店頭に並ぶ予定だ。