クラフトビール開発 足利出身、千葉大の萩原教授企画 市制100周年 2市を祝福へ 学生も参加、来月発売

下野新聞
2021年6月5日

 【足利】市出身で、千葉大大学院理学研究院教授(情報数理学)の萩原学(はぎわらまなぶ)さんが発案したクラフトビール「あしたのみち」(足楽味千)が7月1日に発売される。萩原さんが生まれ育った足利、千葉両市がともに市制100周年を迎えたことから、祝う目的で千葉市内の醸造所などと共同開発プロジェクトを立ち上げた。学生のアイデアも盛り込みながら香り高く、飲みやすい味に仕上がったという。ラベルデザインも学生有志が携わった。

 萩原さんは山辺中、足利高出身。ビールは、千葉市内のクラフトビール醸造所「幕張ブルワリー」と千葉大、ビアパブ運営の「潮風ブルーラボ」(同市)で開発した。

 萩原さんと幕張ブルワリーは従来、共同で研究活動を行っており、プロジェクトの勉強会で学生たちは麦芽・麦汁・糖度とアルコール比重、ホップと苦みに関する計算法といった醸造に関する理論を学んだほか、一部は仕込みにも参加したという。

 また原料は、足利市内の菓子製造販売の大麦工房ロア(大月町)が本県産の押し麦を無償提供するなど、両市の企業・団体がプロジェクトを後押しした。

 「あしたのみち」という名称には両市をビールという楽しい味で結び、明るい未来に貢献したいという思いを込めた。萩原さんも「自分を育ててくれた両市の100周年をうれしく感じている。『あしたのみち』の先に両市の明るい未来を願っている」とコメントした。

 「あしたのみち」は330ミリリットル瓶入り、650円。限定2千本。売り上げの一部は2月下旬に足利市内で起きた山林火災の復旧支援に寄付される。市内では大麦工房ロア朝倉総本店や「足利浪漫の会」加盟の酒販店で販売する。

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