焼き鳥店主の本気凝縮  自家製レバーペースト 鳥の店 いっちょう(小山)

下野新聞
2021年5月1日

 ねっとりとした食感、フォアグラにも負けない濃厚な味が、赤ワインによく合う。フレンチビストロではない。焼き鳥屋が本気で作ったレバーペースト(バケット付き580円)である。レバーを愛する「レバニアン」にはたまらない逸品だ。

 「焼き鳥のレバーが苦手な人にも食べてもらえれば」と、店主の諏訪雄市(すわゆういち)さん(53)はメニューに加えたいきさつを語る。だが本当は、ワイン好きが高じて作り始めたのがきっかけだったらしい。

 手間が掛かる品でもある。1本ずつ丁寧に血合いを取り、2日間水にさらす。4回水を取り換えればほとんど臭みが抜ける。タマネギ、ニンジン、数種類のハーブと一緒に炒め、赤ワインで煮込む。生クリームとバターを加えてフードプロセッサーにかける。裏ごしをしたこともあったが、今はしない。「舌につぶつぶ感が残るぐらいがちょうどいい」

 コロナ禍で店は苦戦を強いられるが、持ち帰り(1カップ70グラム、580円)もできるレバーペーストは看板メニューになりつつある。辛口の冷えた日本酒のあてにもいい。一緒に焼き鳥も買って家飲みするのもよし。お気に入りのパン屋でバケットを買い、フルボディーの赤ワインで家飲みするのもいいだろう。

 【メモ】小山市城山町3の17の6。ランチは午前11時半~午後2時、夜は午後5~9時。日曜、祝日、月曜日のランチは休業。(問)0285・23・0172。

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