「ゴーストレストラン」ホリイフードが宅配専門とんかつ店展開

茨城新聞
2021年5月6日

飲食店「忍家」や「もんどころ」などを展開するホリイフードサービス(水戸市、藤田明久社長)は宅配専門のとんかつ店展開に乗り出した。注文は出前館などの料理配達サービス経由で受け付け、調理は他業態の既存店で行う「ゴーストレストラン」として運営する。メニューは新業態の肉料理店が監修する。コロナ禍で収益確保を図るとともに、新業態の知名度向上につなげる。

とんかつ専門店を監修するのは、3月に千葉県鎌ケ谷市に開いた新業態の肉料理店「熟成とんかつ・馬肉・牛タン たんとんたん」だ。

注文の受け付けは、ウーバーイーツと出前館の宅配サービスを利用する。ウーバーイーツでは「熟成とんかつ専門店 たんとんたん」、出前館では「熟成とんかつ たんとんたん監修」として出店する。

茨城県の卸業者から仕入れた熟成肉に加え、品種からこだわったパン粉を使ったとんかつ料理などを提供する。「熟成ロースかつ弁当(170グラム、税込み1300円)」や、常陸牛の牛すじを使った「熟成ロースかつカレー弁当」(同1660円)など20種類ほどのメニューがそろう。注文には別途送料が必要だ。

220グラムの「熟成ロースかつ弁当」(税込み1540円)

調理は忍家やもんどころ、「益益(ますます)」の厨房(ちゅうぼう)で行う。同社では全業態で調理工程のマニュアルを動画にして共有しており、今回も「全従業員が同じ作り方をできるようにしている」という。

これまで茨城など8都県の都市部を中心に約70店舗を展開。茨城では水戸やつくば、土浦、ひたちなか、牛久の5市の市街地などを配達可能エリアとしている。営業時間は通常、午後5~9時。

調理を担う「常陸之國 もんどころひたちなか店」(ひたちなか市)の野村秀則店長(51)は「まずは認知してもらい、良い商品を提供してリピーターを獲得していきたい」と話した。