《北毛発 温泉百景》湯宿 「健康」の宿へ改装 食事や内風呂で配慮

上毛新聞
2015年12月4日

国道17号沿いの古くからの湯治場として知られる湯宿温泉(みなかみ町)。接骨院を併設する大滝屋旅館は3日、建物を全面改装し「健康」をテーマにした宿に生まれ変わる。 大滝屋は、つげ義春さんの短編漫画「ゲンセンカン主人」(1968年)の舞台のモデルとしても知られる。建物は40年前に建て替えたが、石畳が続く路地が往時をしのばせる。
湯治客の滞在は1カ月を超すこともあったが、近年は短期の宿泊が中心。主人の森下敬さん(49)は「ただ温泉宿に泊まってもらうだけでなく、食事などでお客さまの健康に積極的に関わって健康維持に役立ちたい」とリニューアルの狙いを話す。
加工されていない生の食材を用いる「ローフード」や、植物の皮や根も余さず食べる「ホールフード」を提供する。宿泊客が自分で料理できる調理場を設け、健康や環境に良い食事作りを体験できる。
森下さんは柔道整復師の資格を持つほか、今年9月には医薬品の登録販売者資格を取得した。父が半身不随になったのをきっかけに福祉タクシーの運行を始め、足の不自由な人の送迎や観光に役立てている。
改装では各室に洗面台やトイレを設けバリアフリー化した。3カ所に増やした内風呂も体の不自由な人が使う立場になって作った。随所に「健康」への配慮がのぞく。
森下さんは「改装を機に、お客さまだけでなく自分の家族や従業員も幸せになれる温泉宿にしたい」と話している。

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