大型迷路、観覧車新設へ 那須高原りんどう湖ファミリー牧場 閉園遊園地から取得

下野新聞
2021年3月10日

「那須高原りんどう湖ファミリー牧場」(那須町高久丙)の経営再建に乗り出している那須興業(同、矢澤剛志(やざわごうし)社長)は、閉園遊園地のアトラクションを取得し、移設工事を進めている。観光シーズンを控え、園としての魅力向上を図るのが目的。旧「としまえん」(東京都練馬区)の大型立体迷路の営業を20日から始めるほか、夏休みの営業開始を目指して旧「みさき公園」(大阪府岬町)の観覧車を移設する。

今シーズンは新たに10種類以上の新アトラクションを導入していく方針。

2016年からとしまえんで親しまれた木製の大型立体迷路は5層構造で、難易度の異なる3コースがあった。りんどう湖ファミリー牧場では再設計して3層構造の2コースにリニューアルする。

みさき公園の観覧車は高さ30メートル、4人乗りゴンドラ16基を備える。ファミリー牧場園内中央の小高い丘にある施設「時計台」脇に設置する。鹿村良子(かむらりょうこ)取締役は「那須連山や湖を一望でき、家族が同じ空間で思い出を共有できる」と説明する。

那須興業は昨年5月、日本テーマパーク開発(東京都)の子会社となった。同8月には名称を「那須りんどう湖レイクビュー」から「那須高原りんどう湖ファミリー牧場」に戻した。カード迷路ぐるり森など14の新アトラクションを導入し、グランピング場やオートキャンプ場も設けた。

またバイキング方式の大型飲食施設「Mekke(メッケ)!」を土産販売に衣替えし、分散していた土産販売機能を集約した。乗馬も含めた乗り放題パスや、アルパカやヒツジを連れた園内散歩を導入するなどして、コロナ禍でも収益を好転させ、「21年7月期通期で黒字転換を目指す」(鹿村氏)という。

同園は1月12日から52日間、初めて冬季休園した。今月5日に営業を再開した。鹿村氏は「牧場で癒やされ、アトラクションでは刺激を受ける牧場併設型のテーマパークにしていきたい」と話している。

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