《釣り》大津港のマコガレイ 堤防から近場と深場探る 即アワセ禁物、待つ釣り

茨城新聞
2021年3月7日

マコガレイは11~1月にかけて、産卵のために堤防など浅場へやって来る。昨年12月ごろから日立港や大津港では、卵を持った良型マコガレイが釣れ出していた。カレイは潮の流れている時間帯がチャンスだ。過去に夜釣りで釣れた実績があり、産卵も終わって荒食いの時期に突入していると考えて先月下旬、大津港へ出掛けた。

大津港の人気ポイントだが釣り人の姿は少なかった=北茨城市大津町

 

午後3時、気温は低く、風も強いため堤防の人気ポイントに釣り人は少ない。満潮時から下げの時間帯に入り、船道は潮の流れが速く、やや流れの少ないポイントを攻めることにする。

用意したのは遠投専用のリールを付けた4メートルの遠投ざお。道糸はPEライン1~1.5号200メートルにPEテーパー1.5~6号。ナイロンなら3号200メートルに3~12号テーパーを付ければよい。リールは遠投専用でなくても、200メートル巻ければオーケーだ。

カレイの仕掛けは、遊動てんびんがお勧め。アタリがダイレクトに伝わり、重り、てんびんの負荷が魚にかかりにくく、ラインの送り出しがスムーズ。カレイも違和感なく餌をくわえ込んでバレにくい。

仕掛けの針は2本にしてイソメも2匹がけにし、ボリューム感を出した。

さお2本で近場と遠方のポイント2カ所を狙う。1本は100メートル以上飛ばし、できるだけ深場へ投入したい。もう1本は手前の根掛かりポイントを避け、20~40メートル付近へ投入する。

それぞれリールのドラグを緩め、魚のアタリを待つ。遠投を繰り返して1時間、一向に魚の反応がない。しかしこの釣りは、仕掛けの投入ポイントを徐々にずらし、獲物が餌に食らいつくのを、じっくり待つ辛抱の釣りなのだ。

釣り始めて2時間半が経過。日も暮れかかったそのとき、1本のさお先に反応が現れ、リールの糸がジリジリと送り出されるのを確認。即アワセは禁物だ。口の小さいカレイがじっくり餌をのみ込むのを待つ。

2回目の反応の後、リールのドラグを絞め込み、一気にさおを上げアワセる。小型ながら33センチのマコガレイが揚がり、辛抱のかいがあった。この感覚は待った者のみ味わえる面白さだ。

茨城の堤防からのカレイ釣りは、深場へ移動する5月ごろまで。上州屋のイベントでは、毎回40~50センチオーバーのマコガレイを釣り上げる人が出ている。(上州屋勝田店・鈴木桂三)

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