卵でくるんだ優しい味 オム焼そば げんき(茂木)

下野新聞
2021年2月23日

大通りを曲がってすぐの路地に向けて下がった愛らしいのれんをくぐると、2卓8席の小さな店内。2006年開業だが昭和の趣漂う店は、代表の西川精一(にしかわせいいち)さん(72)、満子(みつこ)さん(73)夫婦が、精一さんの実家の駐車場を手作りでリフォームした。

営んでいた洋品店を畳み、食べるのが好きという朗らかな2人が一念発起してお好み焼きやたこ焼き中心の粉ものの店に転換した。基本は、京都にほど近い大津市出身の満子さんがなじんだ関西の味だが、焼きそばの味は2人で一から師匠に学んで作り上げた。人気の「オム焼そば」(500円)は焼きそばを卵2個の薄焼きでくるんだ「焼きそばのオムレツ」だ。

特注のやや太めの丸麺、数種をブレンドしてソースはフルーティーに。バラ肉とキャベツ、タマネギ、ニンジンの具を炒める時に少量ラードを使うだけにして油っぽさを抑え、鶏がらスープで蒸し焼きする優しい味は冷めてもおいしい。

数多いメニューはどれも「『大学祭の模擬店の値段やんか!』と知人に言われた」と笑う低価格。「値段なりではなく、お値打ちでないと」。夏季はふんわり昔ながらのかき氷も人気だ。

【メモ】茂木町茂木1643。午前10時~午後6時半。月曜定休。電話予約注文も受け付ける。(問)0285・63・2751。

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