味噌煮込みうどん皮切り、オンライン販売を強化 坂東太郎 生食パンや高級イチゴも

茨城新聞
2021年2月22日

和食レストラン「ばんどう太郎」などをチェーン展開する坂東太郎(古河市、青谷英将社長)はオンラインストアを新設し、電子商取引(EC)事業を強化する。ばんどう太郎の人気料理「味噌(みそ)煮込みうどん」の販売を皮切りに、生食パンや高級イチゴの取り扱いにも乗り出した。新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、非対面のオンラインサービスの拡充に注力する。

新たなオンラインストアは「ばんどう太郎ONLINE STORE」。昨年9月に開設し、味噌煮込みうどんの販売を始めた。

オリジナルブレンドのみそを使った味噌煮込みうどんは、店頭で年間200万食を販売する名物料理だ。オンラインストアでは3人前(送料別の税込み2592円)と5人前(同4320円)のほか、白みそをベースにした「白まるごま味噌煮込みうどん」や「激辛味噌煮込みうどん」をそろえる。

さらに今年に入り、同社が展開する高級食パン専門店「よう治」のプレミアム生食パンと、オリジナルのブランドイチゴ「坂東姫(ばんどうひめ)」の取り扱いを始めた。

プレミアム生食パンは、北海道産の牛乳や生クリーム、蜂蜜を使ったしっとりとした食感が特徴だ。今回は1斤で同972円とし、常温と冷凍の発送に対応。常温は関東エリア限定で、注文を受けてから3~4日後に焼きたてを当日発送する。食パンを利用したラスクもある。

坂東姫は、酸味と甘みのバランスが良い品種「紅ほっぺ」で、グループ会社の「母の里山農事組合」が坂東太郎本社に隣接する農地で生産する。これまで直売所のほか、収穫量に応じて一部店舗で販売してきた。オンラインストアでは、化粧箱入り大粒12個で同2700円とする。

坂東太郎は約9年前からオンラインストア「母の里山つくば」を展開してきたが、「今まではECサイトが前面に出ることはなかった」(青谷社長)。新たなオンラインストアについては店頭でリーフレットを配ったり、ホームページで大きく取り上げたりと積極的に宣伝する。

支払い方法も銀行振り込みや代金引換に加え、クレジットカード決済も可能とした。こうした取り組みが奏功し、味噌煮込みうどんの販売数は月平均で300食ほどに上り、「母の里山つくば」の約10倍に伸びた。

新型コロナ感染症の影響が長期化する中、同社はウェブサービスを拡充。とんかつ専門店「かつ太郎」については、弁当のテークアウトをスマートフォンやパソコンで予約できるシステムを導入した。

青谷社長は新たなオンラインストアについて「これから(商品の)種類を増やしていく」と説明。贈答での利用も想定しているとし、「(坂東太郎の)経営理念は親孝行。親孝行で使ってもらえるように周知していく」と述べた。

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