さざれそば、甘みが魅力 天もり 玄そば文石庵(鹿沼)

下野新聞
2021年2月18日

そばに岩塩を少々ふりかけ、何度もかみしめる。塩がそばの甘さを一層引き立たせ、口の中にうま味が広がる。店主斎藤正彦(さいとうまさひこ)さん(76)は「塩とそばつゆ、お好みで食べてみてください」と話す。

市内の農業生産法人から仕入れる市産在来種「こそば」を使用。普通のそばの実より小さく甘みがあるのが特徴という。「日光さざれそば」として日光東照宮にも献上されている。

人気メニューの一つが天もり(1550円)だ。天ぷらはナス、ピーマン、マイタケ、エビの4品。野菜一つ一つが大きく、食べ応えがある。市特産のニラをたっぷり使用したもりにら(1100円)なども人気がある。

つゆは少し甘く濃厚、そばとの相性は絶妙だ。「そばと合うつゆ作りができたら最高だね」と作り方にもこだわる。

日本各地からしょうゆ、みりん、かつお節など斎藤さんが厳選した素材を使う。「よい素材だとコストがかかってしまう」と頭を抱えるが「専門の人が手間を掛けた素材が一番」と言い切る。「これからもおいしいそばを追求していきたい」

【メモ】鹿沼市茂呂287の1。午前11時~午後3時。木曜定休。(問)0289・76・0093。

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