三浦春馬さんしのび展示 主演作上映、ファン続々 シネプレックスつくば

茨城新聞
2021年2月16日

昨年7月に30歳で亡くなった土浦市出身の俳優、三浦春馬さんの主演映画「天外者(てんがらもん)」を上映するつくば市下原の映画館「シネプレックスつくば」に、三浦さんのファンが数多く訪れている。同館では天外者の展示に力を入れ、劇場のエントランスに専用コーナーを制作した。ファンから贈られた花なども併せて飾っている。浅野賢一支配人は「映画の中で活躍している三浦さんを見てもらい、記憶に残る映画館になってくれれば」と思いを込める。

「天外者」は幕末から明治初期にかけて活躍した実業家、五代友厚の人生を描いた青春群像劇だ。三浦さんは主役の五代役を演じる。昨年12月から、全国で公開されている。

同館は、三浦さんが過去に主演映画公開の際に舞台あいさつで訪れるなど、もともと縁があった。そのため、公開当初から展示スペースを大々的に設けるなど、キャンペーンを展開している。映画のポスターをはじめ、場面ごとのパネルなどを置き、三浦さんの魅力を伝えている。

力の入った展示が会員制交流サイト(SNS)を通じて話題となり、多くのファンが同館に足を運ぶようになった。ファンの中には作品のさらなる盛り上げを図るとともに、作品を大事にしてくれた同館に感謝を伝えようと、花や手紙を持参する人も現れている。

映画館側もファンの熱意を受け止め、贈られた花を飾るスペースを展示コーナーに急きょ用意し、相乗効果で盛り上がっている。

映画のキャッチフレーズは「時代を超え、志は未来に生き続ける」。三浦さんは死去後も出演作品の上映や放送が続いている。

自身も「三浦さんのファン」という浅野支配人は、訪れたファンと交流し、語り合うこともあるという。浅野支配人は「熱い気持ちを話してもらえると、仕事をしていて良かったと思える。できる限り上映を続けたい」と胸の内を語る。

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