渋沢と安中 関わり紹介 旧碓氷郡役所でパネル展

上毛新聞
2021年2月12日

 日本資本主義の父と呼ばれる渋沢栄一を主人公とするNHK大河ドラマ「青天を衝(つ)け」が14日に放映が始まるのに合わせ、撮影が行われた群馬県安中市と渋沢の関わりを紹介するパネル展が11日、同市の旧碓氷郡役所で始まる。23日まで。

 渋沢は武蔵国榛沢郡血洗島村(現埼玉県深谷市)出身。藍玉を製造・販売する農家に生まれ、いとこの尾高惇忠と共に上州や信州に何度も訪れ、商いの旅の途中で宿場があった安中市にも立ち寄っている。

 会場では、渋沢が妙義神社に参詣した後に松井田宿に泊まったエピソードのほか、碓氷峠や横川の紅楓(べにかえで)を題材に漢詩を詠んだこと、1887(明治20)年11月に磯部鉱泉に滞在したことなど、同市とのゆかりを紹介するパネル約30枚を展示している。

 さらに、同志社大を創設した安中の偉人、新島襄との関係をはじめ、渋沢が設立に携わった日本煉瓦(れんが)製造のれんがが碓氷第三橋梁(きょうりょう)(めがね橋)に使われていることなども解説している。

 市内では渋沢の生家など故郷を再現した屋外セットが組まれ、昨年に撮影が行われた。市観光課は「ドラマの放映に合わせて、ぜひ安中と渋沢の関わりを知ってもらいたい」としている。ロケ地の場所は非公表。

 観覧無料。午前9時~午後4時半(入館は同4時)。25日~3月31日は市役所松井田庁舎で展示する。

 問い合わせは同課(027-382-1111)へ。