《いばらき御朱印めぐり》北斗七星で必勝祈願 結城 健田須賀神社

茨城新聞
2021年2月7日

■「身近なものに感じて」

結城市結城の健田(たけだ)須賀神社(小貫隆嗣宮司)は1870(明治3)年、健田神社と須賀神社が現在地に合祀(ごうし)になった。祭神は武渟川別命(たけぬなかわわけのみこと)と須佐之男命(すさのおのみこと)。北斗七星や天下の三名槍(さんめいそう)「御手杵(おてぎね)の槍(やり)」をデザインした同神社の御朱印とオリジナル御朱印帳は人気で、絵や和歌をあしらった月替わり限定も出している。

御手杵の槍と北斗七星をモチーフにした御朱印帳(上)と御朱印=結城市結城

「御朱印をきっかけにお参りいただき、神社をより身近なものに感じてもらえれば、ありがたいです」と禰宜(ねぎ)の小貫達也さん(34)は「御朱印効果」を評価。今月は節分祭の御朱印を用意して参拝者を迎える。

健田神社の創建は古く、元は現在地より約2キロ東南にあった。霊峰筑波を拝する地で、古代人は祭りを行い、やがて結城の国造、竹田臣の祖神、武渟川別命を祭神として祭ったといわれる。平安時代に成立した公文書「延喜式神名帳」には下総国11社の一つとして記されている。

須賀神社は結城家初代の朝光が1242年、尾張国津島神社より分祀し、結城家第一の氏神として手厚く祭った。広く民衆にも信仰され結城の地の守り神として尊んだ。

さらに7代直朝は1343年、七曜の星(北斗七星)に祈願して関館城主を討ち、七つの神社、結城七社(しちしゃ)(健田須賀、住吉大明神、大桑=以上結城、高椅大明神、八幡宮、大神宮、鷲宮大神宮=以上小山)を定めた。

この故事にちなんで同神社の御朱印には北斗七星がデザインされている。小貫さんは「近世になると、七社をお参りすると願い事がかなうと信じられるようになった。また北斗七星の柄先の星『破軍星』を背負えば戦いに必勝すると信じられるようになり、結城家では戦の必勝祈願をするようになった」と説明する。

同神社では境内社の猿田彦大神、甲子大黒天の他、住吉、大桑、市杵、蛭児、聰敏、貴布禰、五助稲荷の御朱印も受けられる。

同神社にはもう一つ「隠れハート」を探す楽しみもある。「境内のどこかに『隠れハート』があります。見つかれば恋愛成就するかも。ご参拝の折に探してみてはいかがでしょうか」と小貫さん。

市中挙げて行われる夏祭り「祇園祭」には、天狗に扮(ふん)した猿田彦大神の先導でみこしが勇壮に市中を練り歩き、日本一の暴れみこしとしても有名だ。(第1土曜日掲載)

■メモ
アクセス:結城駅北口から徒歩約10分。車は国道50号から、結城市下り松交差点を北上しJR水戸線結城駅東側の踏切を渡って900メートルほど。
住所:〒307-0001 結城市大字結城195
電話:0296(32)2956
御朱印:御朱印は12種類。各300円。見開き御朱印は500円。北斗七星と御手杵の槍をデザインしたオリジナル御朱印帳2種類あり。午前8時~午後5時、社務所で。公式サイト、インスタグラムで情報確認を。

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