ヘルシーさで女性に人気 蕎香セット 農家そば処 通の隠れ家 蕎香(壬生)

下野新聞
2021年2月1日

 店名が表すように、壬生町の純農村地帯にある。ただし、出てくるそばは、太くて黒い田舎そばとは違う。

 やや細目の手打ち麺の断面は、きれいな正方形に整えられ、適度にそば殻の「ほし」が入っている。二八で打たれた麺は香りが強く、のどごしがいい。汁をつけてすすると、口中にそばの香りが広がる。

 「1人前のゆで時間は40秒、すぐに水で締めてみずみずしいうちに出すよう心掛けています」とオーナーの中嶋正(なかじまただし)さん(70)。

 1番人気はこの盛りそばをメインにした「蕎香(きょうか)セット」(1100円)。そばの実ごはんととろろ、日替わりの小鉢、漬物、デザートが付く。1日限定10食(土日は15食)。ヘルシー志向が女性に人気という。

 1年間のそば打ち修業の後、店主で息子の純(じゅん)さん(45)と店をオープンしたのは2005年。もともと農家で、ソバの栽培から始まり、国の6次産業化の認定も受けている。栽培するソバ畑は9・3ヘクタール。店で出す野菜も地物がほとんどだ。

 純さんは「スーパーフードといわれるそばを生かし、デザートも含めヘルシーなメニューを出していきたい」と話している。

 【メモ】壬生町下稲葉874。午前11時~午後2時。月、火曜定休。(問)0282・82・4473。

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