漫画看板でにぎわいを 稲敷・江戸崎駅

茨城新聞
2015年11月27日

稲敷市江戸崎甲のバスターミナル「江戸崎駅」を巨大漫画看板で華やかにしようと、市と地元住民、筑波大、県立江戸崎総合高校が協力して駅の改修を進めている。第1弾として古びた看板の改装作業を開始。年内には、市のゆるキャラや四季の風景、特産品を漫画風に描いた看板が完成する。使われていない待合室も一新する計画で、市は駅を拠点ににぎわいを生み出す。
 21~23日、作業着姿の学生が江戸崎駅敷地の隅にある高さ約1・8メートル、横幅約23メートルの看板に朝から夕方まで筆を走らせた。市のイメージキャラクター「稲敷いなのすけ」やつるしびな、チューリップ祭りなど、看板の約半分が市ゆかりの絵で埋まった。
 江戸崎駅の敷地(約705平方メートル)は、江戸崎地区商店街にあり、民間バス4社が乗り入れている。1968年に建てられた木造平屋の待合室(約83平方メートル)は老朽化が目立ち、看板も何が描かれているか、分からないほど色あせていた。
 5、8月に同大と同高、まちづくり団体などが参加したワークショップで、駅の活用策が話し合われ、学生の利用者も多いことから、漫画風看板の制作が決まった。
 作業には同大芸術専門学群の学生と同高有志約10人が参加。現場リーダーの同大大学院2年、栗原広佑さん(26)は「漫画という思い切った表現を用いることで、街に刺激を与えたい」と話す。
 市外に遊びに行くため同駅を定期的に利用している同高3年、大野瑞季さん(17)は「殺風景で寂しい駅だなと思っていた。にぎやかになって、みんなが集まれる場所になればいい」と看板に筆を入れていた。
 待合室は来年3月をめどに、手作りのテーブルなどを備えた居間風の空間に改修する予定という。

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