《北毛発 温泉百景》上牧 県産100%すき焼き 囲炉裏料理の新名物

上毛新聞
2015年11月28日

利根川沿いに、宿が点在するのどかな風景が広がる。関越道水上インターチェンジ近くの上牧温泉(みなかみ町上牧)は、一大温泉街を形成する水上温泉とは違った風情が漂う。この静かな温泉地に「裸の大将」山下清が愛した宿として知られる辰巳館がある。
名物は囲炉裏(いろり)を囲み、川魚やおにぎりを炭火で焼く「炭火山里料理 いろり献残焼」。目の前で焼くスタイルが宿泊客に好評だ。高速道に加え新幹線の上毛高原駅も近く、都内からの女性リピーターも多いという。
強い印象が残る囲炉裏での料理は差別化に向け大きな武器だが、常連客には新たな楽しみも提案したい。深津卓也社長(52)は「バリエーションを増やすことで、多くの温泉地の中から“選ばれる宿”を目指したい」と新たな名物料理の研究を続けている。
力を入れる「上州お宝すき焼き」は、試行錯誤を続け、たどり着いた一品だ。牛、豚、鶏の3種の肉にネギ、キノコ、手作りこんにゃく、卵など県産100%の食材でまかなう。肉は単品ではなく、いろんな味を楽しめるというのがポイントになっている。
県は11月29日を「ぐんま・すき焼きの日」に制定、県産農産物の消費拡大を図っている。連動して県内各地の温泉旅館でもPRする動きが出てきたが、浸透には時間がかかるという見方がある。
「大切なのは継続。魅力ある名物料理は長く愛され、歴史を刻んで“本物”になっていく」(深津社長)。伝統の看板メニューである囲炉裏での炭火料理に加え、地場産食材で作る新名物をじっくり育てていくつもりだ。

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