花の塩漬けがアクセント 桜あんぱん ナカダのパン(佐野)

下野新聞
2021年1月4日

 袋を開けた瞬間、ふわっと桜の葉が香る。1936年創業の「ナカダのパン」の大ヒット商品「桜あんぱん」(3個入り495円、5個入り770円)は食欲が落ちる夏場に対応しようと、創業者が試行錯誤して作った逸品だ。

 こだわりは北海道産を主に小豆を厳選して作ったこしあんと、米こうじ菌と炊いたご飯を混ぜ合わせたもちもちでしっとりとした生地。「まんじゅう」と間違えて呼ぶ人もいるほど、和菓子で使われるような上品なこしあんがぎっしり詰まっている。中央にのった桜の花の塩漬けが、味にアクセントを付けている。

 県外の愛好者も多く、東京都や兵庫県でも販売する。新型コロナウイルス感染拡大の影響で電話などの問い合わせや注文も増え、年末年始の贈り物やお土産として購入する人も多い。

 温かい雰囲気の店内は、サンドイッチややきそばパンなど50~70種類のパンが並ぶ。昔懐かしいコッペパンも人気商品の一つだ。

 3代目の渡辺和雄(わたなべかずお)社長(53)は「お客さんの『おいしかった』の一言が仕事の活力になる。今後も要望に応えていろいろなパンを作っていきます」と語った。

 【メモ】佐野市万町2785。午前9時半~午後5時。土曜定休。(問)0283・22・0828。同市浅沼町43に浅沼店がある。

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