笠間稲荷門前通りにゲストハウスをオープン、大坪さん 街活性化、交流促進へ

茨城新聞
2020年11月27日

大坪桂(おおつぼかつら)さんは、NPO法人「笠間の魅力発信隊」を3年前に立ち上げ、県内外の子どもたちを対象にした教育旅行を企画。地域資源を生かしたイベント事業も積極的に手掛ける。そして10月には、念願だったゲストハウスを笠間稲荷門前通りにオープンさせた。

「多くの人に利用していただき、笠間の中心市街地の活性化と交流促進に役立ちたい」と笑顔で話す。

ゲストハウスの名は「門前House」。笠間観光協会が所有するビルの3、4階を活用し、かつて住居だったスペースを改装した。二つのシングルベッドを備えた洋室が2間あるほか、2段ベッドを二つ備えた相部屋は最大4人まで宿泊可能。吹き抜けのコミュニティースペースは、明るい雰囲気でゆったりとくつろぐことができる。

素泊まりが前提で、食事を提供しない代わりに近くの飲食店を紹介。キッチンでは持ち込んだ食材で自由に調理ができる。各部屋とも感染症対策がきちんと施され、観光客ばかりでなく地元住民の利用も歓迎しているという。

元々は千葉県の中学校教師。若い頃から田舎暮らしに憧れ、退職前から関東を中心に移住先を調べた結果、笠間にたどり着いた。「穏やかな里山の風景の中で陶芸や農業などが行われ、人々が自然や伝統と調和している印象を受けた。ここだったら地に足の着いた暮らしができる」

セカンドキャリアをまい進中だが、気掛かりなのはゲストハウスの継承。「年齢を重ね、いずれは笠間を離れるかもしれない。理解のある後継者が出てくれるといいな」

【メモ】実家のある千葉県船橋市に妻を残し、笠間市内で1人暮らし。66歳。「門前House」のURLは、https://monzen-house.com=水曜掲載

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