「秀郷伝説異聞」を紹介 小山市博物館 平安時代の武将、小山氏の祖 大石内蔵助と関連も展示

下野新聞
2020年11月9日

 【小山】平安時代の下野国の武将、藤原秀郷(ふじわらのひでさと)とその系譜にスポットを当てた企画展「秀郷伝説異聞」が、市立博物館で開かれている。鎌倉~南北朝時代に勢力を保った小山氏は秀郷嫡流を自負し、忠臣蔵で有名な大石(おおいし)内蔵助(くらのすけ)を輩出した江戸時代の近江国・大石氏は、秀郷の末裔(まつえい)と意識していた。期間中に行われる3回の関連講座は既に定員に達しており、市民の関心の高さがうかがえる。

 平安時代の中期に起きた「平将門(たいらのまさかど)の乱」は、鎮圧に活躍した地方武士が政治的に台頭するきっかけとなった歴史的な事件とされる。その最高殊勲者が秀郷であり、源平に先駆けて武士の世を切り開いた存在だった。秀郷の活躍は京にも届き、後に大ムカデを退治した「俵藤太(たわらのとうだ)」の伝説につながり、現代では講談でも演じられる。

 平将門と秀郷の関わりや俵藤太の伝説は、2年前に県立博物館で行われた企画展「藤原秀郷」をほぼ踏襲。小山氏との関わりや大石氏との関わりを家系図や史書を掘り起こし、独自の視点で展示している。

 特にあまり知られていなかった大石氏と秀郷、小山氏の関係は注目を集めそう。大石家の家紋が右二ツ巴(ともえ)であるのに対し、下野小山氏のは対称の左二ツ巴。同博物館の佐久間弘行(さくまひろゆき)副館長は「確証を持っては言えないが、さまざまな史実から大石家のルーツが小山にあったかもしれない」と推測する。

 会場には秀郷が竜宮から持ち帰ったとされる刀の複製「毛抜型太刀(けぬきがたたち)」や、秀郷にまつわる武具類も多数展示されている。佐久間副館長は「刀剣類に興味のある方にも訪れていただき、秀郷と小山の歴史に触れていただきたい」と話した。企画展は29日まで。(問)同博物館0285・45・5331。

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