お帰りなさい馬頭観音 修復から戻り組み立て 日光山輪王寺

下野新聞
2015年11月19日

 日光市山内の世界遺産・日光山輪王寺の三本尊の一つ「馬頭観音像」が解体修理先の京都市から同寺へ戻り、18日に組み立て作業が行われた。本堂(三仏堂)の大規模改修工事に伴い実施された千手観音像と阿弥陀如来(あみだにょらい)像も大半の修復を終えて本堂に安置されており、三体そろった木彫り座像は来年5月から拝観できるという。

 馬頭観音像は2014年11月下旬に京都市の公益財団法人「美術院国宝修理所」に運ばれ、頭部の大きな穴の修繕や体表面の金箔(きんぱく)の貼り直しなど主要な作業に着手。約1年かけて「1千年後も大丈夫なように全体の構造を強化」(八坂寿史(やさかひさし)主任)し、解体部材のまま17日に同寺へ搬送された。

 18日は本堂の工事建屋「寿屋根(すやね)」1階で組み立てが始まり、同修理所のスタッフ10人が約4時間かけて馬頭や両脇面、脇手のほか、かんざしなどの装飾品や持物(じぶつ)を取り付けた。

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