国宝の「鷹見泉石像」 1月9日から公開 古河歴史博物館

茨城新聞
2021年1月1日

古河市は、古河歴史博物館(歴博、同市中央町)で国宝の肖像画「鷹見泉石像」を公開する企画展「国宝参上。鷹見泉石像と古河ゆかりの文化財」を、9日~2月7日に開催する。当初は昨年10月の開幕を予定していたが、新型コロナウイルスの影響で延期されていた。

鷹見泉石像は天保8(1837)年、古河藩家老の鷹見泉石(1785~1858年)を、交流のあった渡辺崋山が日本画に西洋の陰影法を取り入れて描いた。国宝の絵画部門では最も制作年代の新しい作品として知られる。

泉石の子孫が代々受け継いできた史料の一つで、現在は東京国立博物館(東博、東京都台東区)が所蔵。古河市への“里帰り”は82年ぶりで、歴博、茨城県ともに初の一般公開となる。歴博は国重要文化財の泉石関連資料を定期的に入れ替えて公開していたことから、東博の文化財を地方に貸し出す「貸与促進事業」に認められた。

同展では、東博が所蔵する古河市ゆかりの文化財を国宝も含めて15点展示。古河藩主・土井家の姫が使った「若松桜蒔絵化粧道具」、日蓮の逸話を描いた葛飾北斎作の「七面大明神応現図」、同市から出土した埴輪(はにわ)「太刀を持つ男子」なども鑑賞できる。

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