《まち歩き・里歩き》▼スタート 三室西公園(伊勢崎市三室町) 緑も豊かな流通拠点   

上毛新聞
2015年11月18日

大規模な商業施設をはじめ、製造、流通関連の施設が多い伊勢崎市の中部。国道17号とJR両毛線、粕川に囲まれた地域は宅地化も進む。旧佐波東村からスタートし、「気になる風景」を探した。
工業団地が広がる地域にぽつんとある三室西公園のスケートボード練習場。市が運営し、無料で利用できる。曲面を滑る「R」などさまざまな障害物がそろい、土日は親子連れでにぎわう。埼玉や栃木、茨城など近県からも多くのスケーターが訪れる。栃木県足利市から練習に来ている小野里英師(おのざとひでかず)さん(35)=写真=は「いろいろな国籍やプロで活躍する人、子どもから大人まで世代を問わず仲良くなれる。有志でごみ拾いをして、『誰でも使いやすい場所』をみんなで心掛けている」。人気スポットは利用者のマナーで成り立っている。
公園周辺は東流通団地と呼ばれ、流通センターや卸売市場が立ち並ぶ。群馬丸魚物流センターではフォークリフトが荷物を載せるカラフルなパレットを運んでいた。早朝は番号が振られた集荷場にトラックがずらりと並び、各地へ新鮮な魚が配送されていく。海のない群馬で当たり前のように新鮮な魚を食べられることに感謝し、物流システムや冷凍技術の進歩に思いを巡らせた。
八寸町の御手洗沼(みたらせぬま)に行ってみた。この地域で信仰された熊野神社に参拝する際、手を清める場所だったことに由来する。中央の島は木々が生い茂り、水面にハスの葉が浮かんでいた。沼で優雅に泳ぐ色とりどりのコイたちが人懐こく近寄る。餌欲しさに口をぱくぱく動かす姿に癒やされた。
豊城町の八寸権現山に登った。山全体が古墳群で、1950年に考古学者の故相沢忠洋さんが石器を採集し、66年に市指定史跡になった。標高91メートルと県内で最も低い山とされる。地元の伊勢崎殖蓮中の生徒が毎年ヤマユリの球根を植えるなど地域住民に見守られながら管理されている。鳥居が続く階段を上ると蓮神社の拝殿が鎮座していた。
日乃出町の墓地で延命親子地蔵尊を拝んだ。国定忠次をテーマにした映画の主題歌「赤城の子守唄」に歌われている勘助・勘太郎親子をしのんで造られた地蔵。82年、地元の建設会社社長だった故柏井作次郎さんらが寄付を募って建立した。
下植木町まで足を延ばすと空き地でヤギが草を食べているのを見つけた。草刈り機や除草剤を使わず環境に優しい「ヤギ除草」。工業団地の近くに広がるアナログな光景を下校中の小学生が足を止めて眺めていた。
(文化生活部 関口穂奈美)

【コースの特徴】
ほぼ平たんな4.6キロ。八寸権現山は緩やかな傾斜で階段もある。

【寄り道したら】手造り弁当 ポポ 「からあげ」1番人気
松島慶三さん(70)、憲枝さん(63)夫妻が営む「手造り弁当 ポポ」(伊勢崎市下植木町)に立ち寄った。お昼時は近くの会社で働く人々でにぎわう。弁当は全て500円前後と懐に優しい価格帯だ。
1番人気は「からあげ弁当」で、目当てに毎日買い求めに来るファンがいるという。口コミで市外から訪れる人も多い。
慶三さんが調味料を独自に配合したタレに漬け込み、“揚げ上手”の憲枝さんが粉を薄くまぶして揚げる。表面はカリッとした食感で、中はジューシー。衣でごまかさず、大きめに切った鶏もも肉は食べ応え満点だ。
「特別なことはしてないけど、他の空揚げとひと味違うのはハートがこもってるから」と慶三さんは笑顔で胸を張る。
午前10時半~午後2時、午後4時半~同7時40分。日曜定休。問い

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