貴重な縄文土器 一堂に ふみの森もてぎ企画展 那珂川流域3遺跡で出土 派手な装飾、初公開も

下野新聞
2020年10月8日

 【茂木】縄文時代中期の、町内を含む那珂川沿いの遺跡から出土した土器を集めた企画展「那珂川流域の縄文文化-縄文時代中期土器にみる地域性-」(町教委主催)が、ふみの森もてぎで始まった。土器に装飾性の高い造形が見られるという約5千~4800年前ごろの縄文時代中期中頃の土器ばかりをそろえた。近年、専門家の注目を集め、一般には初公開の貴重な土器もある。12月20日まで。

 展示されているのは那珂川町の「三輪仲町遺跡」、町内馬門(まかど)の「桧の木遺跡」、茨城県常陸大宮市の「滝ノ上遺跡」の3カ所から出土した46点。各遺跡は上下流数十キロしか離れていないが、出土するこの時代の土器の造形や文様には地域性が見られることが、近年の調査で分かっている。展示では実物で見比べることができる。

 さまざまな分類の縄文土器のうち、約5千年前の那須地域の「大木8a式」、茂木地域の「阿玉台Ⅳ式」、常陸大宮地域の「滝ノ上型」、約4800年前の那須地域の「浄法寺類型」、茂木地域、常陸大宮地域の「加曽利EⅠ式」と呼ばれる土器などをそれぞれ展示している。

 中には滝ノ上遺跡から出土した「滝ノ上型」の派手で複雑な造形と文様を施したひし形の土器や、極めて複雑で立体的な装飾の「大木8a式」の土器など、近年出土し、一般公開は初めてという展示もある。

 茂木地域からは桧の木遺跡出土の23点のほか、ナイフややじりなど美しい石器も多数展示。縄文人の生活に思いをはせることができる。展示を担当した町埋蔵文化財専門員中村信博(なかむらのぶひろ)さんは「専門家の注目度が高いものもある。東日本で一番派手な土器が作られた時代の実物を見て比べてほしい」と話している。(問)同館0285・64・1023。

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