「地元産」素材にこだわり 友蕎庵セット 益子地粉そば 友蕎庵(益子)

下野新聞
2020年9月20日

 かむとしっかりとしたコシと甘みを楽しめる。益子焼の器に盛られたそばには存在感があり、麺をつまむ箸がついつい走ってしまう。

 店長鈴木幸一(すずきこういち)さん(69)は、地元でソバを栽培する鈴木農園と、そば粉を販売する「鈴木そば製粉所」の元社長。「益子の器で益子のそばを食べてもらうのが夢だった」と長男に社長を譲り、昨年2月に開店した。

 店では、甘みのある品種で益子の気候にも合っているという「ヒタチアキソバ」を使う。製粉所から鬼皮(外皮)をむいたそばを仕入れ、石臼でひいてそば粉にする。温度に敏感なそばの劣化を防ぐため、回転させる速さにも注意を払う。「良い粉を使わないと良いそばはできない」。長年そば粉を扱ってきたプロとしてのこだわりだ。

 店の1番人気は「友蕎庵セット」(税別1400円)。そばに加え、地元産野菜を使ったサラダ、エビや野菜の天ぷら盛り合わせ、ドリンクが付く欲張りなセットだ。

 鈴木さんは「益子のそばを何とかメジャーにしたい。産地化できれば作り手がいなくなった畑も荒らさずに済む。農業や観光とも一体化できるといい」と意欲を見せる。

 【メモ】益子町七井2402の2。平日は午前11時~午後2時。土日祝日は午前11時~午後2時半。火曜定休。0285・81・7211。

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