奉納舞台こけら落とし 鹿島神宮 伝統芸能を披露

茨城新聞
2020年8月30日

 鹿嶋市宮中の鹿島神宮(鹿島則良宮司)で29日、境内の大鳥居脇に奉納された舞台「まちぶたい」のこけら落としイベントが開かれた。真新しい舞台で、市民団体など3組が囃子(ばやし)や口演などの伝統芸能を披露。参拝に訪れた観光客や市民が足を止めて楽しんだ。
 
 舞台を奉納したのは、同神宮周辺の活性化を目指すまちづくり会社「まちづくり鹿嶋」と、伝統芸能の伝承活動をしている5団体。6月29日に奉納され、本来は7月にイベントを実施する予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期されていた。
 
 イベントは、同社が企画。市内で活動する櫻鈴芸座連(さくらねげざれん)の囃子や林家三平と翁家勝丸の口演、舞踊集団菊の会の演舞が披露された。
 
 舞台の広さは約64平方メートル、高さ約4メートル。奥にはクスノキの大樹2本が厳かに立っている。自然光を取り入れるため、屋根には木組みのデザインを採用。照明や音響に使う電源設備を併設した。設計は住まい・まちづくりデザインワークス(東京都)が担当した。
 
 同神宮は、舞台の奉納に感謝し「利用していただくことで、まちのにぎわい創出となれば」とコメント。まちづくり鹿嶋の猿田博明社長は、「観光客だけでなく、市民が神宮周辺に足を運ぶきっかけになってほしい」と笑顔で話した。

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