隈研吾さん設計2施設オープン 境 美術館とエス・ラボ まちづくり拠点に

茨城新聞
2020年8月27日

国内外で活躍する建築家、隈研吾さんが設計した境町地場産品研究開発施設「S-Lab(エス・ラボ)」と境町粛粲寶(しゅくさんぽう)美術館「S-Gallery(エス・ギャラリー)」のオープニング記念式典が26日、現地で行われ、隈さんや橋本正裕町長らが新たな2施設の門出を祝った。

S-Labは、年間を通して販売できる特産品を作り出す研究・開発施設。同町出身でウエルシアホールディングスの創業者・鈴木孝之さん(故人)が所有していた土地に建てられ、家族から町に土地が寄付された。干し芋やワインなど地場の6次産業化を推進する。

同施設に隣接する「S-Gallery」は、境町にゆかりのある画家、粛粲寶(1902~94年)の絵画や美術品を約40点展示する。入館料330円(18歳未満は無料)。午前10時から午後5時まで。月曜・火曜休館。

2施設とも木造平屋建てで、県産スギを建物の梁(はり)やひさしに使用。式典で橋本町長は「美術館を建てて、粛粲寶先生の作品を保存することで町の資産になる。今回新たに誕生した二つの施設と、これから生まれてくる施設で境町や県西地域を輝かせていく原点にしていきたい」とあいさつ。隈さんは「境町のまちづくりに携わって4年がたった。町内の各施設を人々が回遊することでにぎわいをつくり出していければ」と話した。

隈さんがデザインを手掛ける町内五つ目の施設「チャレンジショップ&国際交流記念館 モンテネグロ会館」は、9月16日にオープンする予定だ。

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