甘みと酸味、バランス良く ナシ「豊水」出荷始まる 筑西・関城選果場 

茨城新聞
2020年8月25日

筑西市上野のJA北つくば関城梨共同選果場で24日、ナシ「豊水(ほうすい)」の出荷が始まった。この地域では「幸水」のシーズンを終え、これからは「豊水」が出回る季節となった。選果場では作業員ら約40人が、天候不順を乗り越えて甘く実ったナシの箱詰め作業に追われた。

この日は、生産者らが目ぞろえ会を開き、選果基準を決定。作業員が傷の有無や色づきを確認し、機械で大きさや形ごとに仕分け、箱に手作業で詰めていった。出荷時期は例年より1週間ほど早く、東京と仙台の市場に約800箱(1箱10キロ)を送った。

豊水の特長は、甘みと酸味のバランスが良く、みずみずしい点。出荷する同JA関城梨選果場部会は「幸水」など計6品種を生産し、10月下旬まで出荷が続く。豊水と県オリジナル品種「恵水」は9月中旬まで。

4月の低温や7月の日照不足の影響を受けたが、今月は好天に恵まれ、実が大きくなってきたという。松本幸夫副部会長(64)は「今年ほど生産に苦労した年は記憶にない。糖度や味は申し分なく、おいしくできた」と力を込めた。

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