文化財と「時」の融合 さくら 陶芸家・谷口さん表現 瀧澤家住宅会場に企画展

下野新聞
2020年7月30日

 【さくら】桜野の県指定文化財「瀧澤家住宅」で23日、宇都宮市在住の陶芸家谷口勇三(たにぐちゆうぞう)さん(69)の企画展が始まった。市ミュージアム-荒井寛方(あらいかんぽう)記念館が主催する。「時」を表現する谷口さんの作品と、歴史的建物がコラボレーションしたユニークな展示となっている。9月6日まで。

(野上裕之(のがみひろゆき))
 谷口さんは、足尾町(現日光市)出身。透き通るような緑釉(りょくゆう)が特徴のオブジェなどで知られる。公募美術展の2010年日展と17年改組新日展で特選になった。現在は日展準会員。

 企画展は題名を「時を息する形象の領域」とする。瀧澤家住宅は、旧奥州街道沿いにある旧家。重厚な長屋門を通り抜けると、建物や庭を含めて全てが会場となる。大小さまざまな陶の造形が室内、屋外に並べられ、築100年を越す建物と“共存”する。

 小さなものを含めると2千点近いという展示作品を前に、谷口さんは「自然界の長い時間の中に、人は生かされている。コロナの状況下においても、自然と人、人と人の結び付きは、簡単に分断できない」と意図を話した。

 瀧澤家住宅は、市が瀧澤家から買い取り、老朽化していた長屋門などを修復。昨秋に本オープンし、芸術家の発表の場としても利用されている。同ミュージアムが3月から別の陶芸展を主催したが、新型コロナウイルス感染拡大を受け、会期半ばで休館した経緯がある。

 5月に再開後、今回は初めての企画展で、コロナ対策を講じながら開催している。

 開館は午前9時~午後3時半。休館日は祝日を除く月曜と第3火曜、8月11日。観覧料は一般100円(学生以下無料)。(問)市ミュージアム028・682・7123。

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