羽石光志の足跡たどる ふみの森もてぎ特別展 町出身「最後の近代歴史画家」 新たな寄贈5作品も

下野新聞
2020年7月29日

 【茂木】町出身で「最後の近代歴史画家」と称される日本画の羽石光志(はねいしこうじ)(1903~88年)の作品群と資料が遺族から町に昨年寄贈されたのを受け、ふみの森もてぎで開館4周年記念特別展「羽石光志新規収蔵作品展」が開かれている。昨年の寄贈報道に触れた神奈川県の個人からも羽石作品5点の寄贈があり、併せて展示。下図やスケッチ、賞状などとともに、町出身者が日本画壇や文化財保護に残した確かな足跡をたどることができる。9月22日まで。

 作品展では、昨年6月に東京都中野区の遺族から寄贈された作品4点と下絵、蔵書など多数の資料のうち、「長安の春」など作品3点と下絵、スケッチなどを展示。寄贈を知った神奈川県小田原市在住で、父親が羽石と親交があった女性が収蔵していた作品5点なども披露している。

 女性が昨年7月に寄贈した作品には、勇壮な馬上の徳川家康(とくがわいえやす)を描いたびょうぶ仕立ての大作「家康」(縦177センチ、横133センチ)が含まれる。日光東照宮宝物館に収蔵されているものと全く同じ構図で、展示の目玉になっている。

 法隆寺金堂壁画の模写事業に師の小堀鞆音(こぼりともと)らと参加し法隆寺から贈られた感謝状や、日光東照宮の昭和の大修理で3年かけ国宝・陽明門の天井板絵の双龍図の復元に腕を振るった際の感謝状も展示されている。

 1960年代に当時の茂木町長や助役、教育長らが祝いの品のコイとキジを自宅に持参した際に描いたコイのスケッチもある。

 ふみの森もてぎは「優れた業績を残した人物が町から出たこと、東照宮の昭和の修理にも関わり栃木県にゆかりの深い人だったことを、改めて町民や県民に知ってほしい」としている。

 (問)同館0285・64・1023。

地図を開く 近くのニュース