茨城大生考案の路線バス旅 茨城交通、乗車券2種発売  「御前山」「大洗」 トレッキングや歴史巡り

茨城新聞
2020年7月29日

茨城交通(水戸市、任田正史社長)は茨城大の学生が考案した「路線バスの旅」を楽しめる乗車券を発売した。城里町と常陸大宮市にまたがる御前山のトレッキングコースを歩いたり、大洗町を散策したりと身近な観光資源を生かしつつ、乗車券は割引価格を適用した。新型コロナウイルス感染拡大で観光需要が落ち込む中、近場の旅を求める地元需要の喚起に期待を寄せる。

乗車券は「御前山トレッキングコース」と「大洗ふらりバスの旅」の2種類。茨城交通の水戸駅前案内所と茨大前営業所で販売する。

「御前山」は、水戸市内の水戸駅・茨城大前-御前山(城里町)の往復乗車券と、道の駅かつら(同町御前山)の名物どら焼き「かつどら」の引換券が付く。トレッキングのコースは3・7キロと10・2キロがあり、道の駅かつらでマップを配布している。料金は大人1200円(税込み)で、通常より160円安い。

「大洗」は、茨大前営業所・水戸駅-平戸橋(大洗町)・田中町入口(ひたちなか市)の往復乗車券と、平戸橋-那珂湊駅の1日フリー切符が付く。大洗町の曲がり松商店街や大洗磯前神社を散策する「街ぶらコース」、大洗美術館や町幕末と明治の博物館などを巡る「歴史・芸術巡りコース」を提案。料金は大人1500円(同)で、通常より最大600円安くなる。

考案したのは、茨城大人文社会科学部プロジェクト演習の公共交通チームKoMiKo。KoMiKoは「公共交通」と「水戸」などを掛け合わせたもので、メンバーはいずれも人文社会科学部3年の海老根弘人さん、荒川祐太さん、匂阪浩聡さん、山形賢志さんと、理学部3年の伊藤玲美さんの5人。水戸市交通政策課などと協力した。

路線バスの利用増を目的に、昨年度の授業で企画を進めた。地元住民に加え、同大の学生も利用しやすい内容を目指し、関係先との交渉や現地調査、チラシのデザインなどに取り組んだ。

乗車券の販売は2月の予定だったが、新型コロナの影響で6月にずれ込んだ。荒川さんは「(新型コロナの影響で)遠出するのは怖いという方にもリフレッシュしてもらいたい」、リーダーを務めた海老根さんは「新型コロナが収束した後も活用してもらいたい」と呼び掛ける。

茨城交通によると、路線バスの旅は2015年から企画しているが、学生がコースを決めるのは初めて。同社の担当者は「私たちにはなかなか発想できない学生目線のものができた」と目を見張り、バス利用の増加に期待を寄せた。

地図を開く 近くのニュース