人間国宝など厳選75点 佐野東石美術館「名陶の世界」展 休館続き1カ月遅れ開催

下野新聞
2020年6月9日

【佐野】本町の佐野東石美術館で、企画展「輝く名陶の世界」が開かれている。同館が収蔵する名品の中から、市出身の人間国宝の陶芸家田村耕一(たむらこういち)の器など、厳選した75点を展示している。

同展は1月から開催された「日本画名品展」に続く、開館40周年を記念した第2弾。4月27日から開催の予定だったが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で休館が続き、約1カ月遅い5月29日に始まった。

田村の染付や銅彩のつぼのほか、人間国宝荒川豊蔵(あらかわとよぞう)や北大路魯山人(きたおおじろさんじん)らの陶磁器などを展示。横山大観(よこやまたいかん)らの掛け軸と並べている。

同館の青野(あおの)のぞみ学芸員(25)は「作品にはそれぞれ個性があるが、掛け軸と組み合わせることで、新たな空間が生まれる。展示室の優しい雰囲気もあわせて感じてもらえれば」と話している。

同館は、市内に拠点を持つ東京石灰工業(本社・東京中央区)が運営。「ゆとりの空間で、本物に親しむ」をテーマに歴代社長が集めた貴重な収蔵品を展示している。入館料は大人700円、小中高生300円。水、木曜休館。同展は8月18日まで。(問)同館0283・23・8111。

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