浮世絵作品でクイズ  那珂川の広重美術館 在宅のまま東海道旅気分 休館中、ツイッター使い

下野新聞
2020年4月29日

 【那珂川】新型コロナウイルスの感染拡大防止のため休館している町馬頭広重美術館は、所蔵する歌川広重(うたがわひろしげ)の浮世絵版画「保永堂版東海道五拾三次」の画像をツイッターで公開し、クイズ形式で作品を知ってもらう企画を始めた。「外出自粛が続く中、自宅で旅気分を味わってほしい」としている。

 今回の企画「クイズ五十三次」は21日に始まった。広重の浮世絵をクイズとともに掲載し、翌日に正解と解説を紹介する。

 2問目の「川崎 六郷渡舟」では、旅人らが渡し舟で六郷川(多摩川)を渡り川崎宿へ到着する作品を紹介した上で、「川崎宿の名物は何でしょうか?」と出題。答えは「奈良茶飯」で、「その名の通り発祥は奈良。お米を黒豆・小豆・栗と一緒に煎茶で柔らかく炊いて作りました」などと解説している。

 東海道の宿駅の中から約30カ所を選び、連日紹介していく予定。国際浮世絵学会常任理事を務める同館の長井裕子(ながいひろこ)学芸員は「東海道の旅は山や海、人情、おいしいものが数多くある。広重の浮世絵を鑑賞しながらクイズに挑戦し、東海道の旅を楽しんでほしい」と参加を呼び掛けている。

 同館は7月に「東海道五十三次の旅」展を予定しており、長井さんは「次回の展示に向け予備知識を付けるためにも活用してほしい」と話している。

 ツイッターは同館のホームページからも閲覧できる。(問)同館0287・92・1199。

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