炎赤々、黒煙 空を覆う  渡良瀬遊水地でヨシ焼き

下野新聞
2020年3月24日
黒煙を上げ激しく燃えるヨシ原

 栃木市や小山市など4市2町にまたがる渡良瀬遊水地で21日、春の訪れを告げる恒例のヨシ焼きが行われた。新型コロナウイルス感染防止のため、今回は主催団体が一般の観覧自粛を呼び掛けての実施。写真愛好家ら観覧者は例年より少なかったが、たけだけしい炎が広大なヨシ原を包んだ。

 4市2町や国交省利根川上流河川事務所などで構成する渡良瀬遊水地ヨシ焼き連絡会が主催。病害虫の駆除や良質なヨシの生育などを目的に毎年行っている。

 今回は初開催のヨシ焼き体験ツアーの参加者も加わり、午前8時半ごろに火入れ。初めはなかなか燃え広がらなかったが、時折吹く強風にあおられながら炎が広がり、黒煙や灰が青空を覆っていった。

 同連絡会によると、昨年の台風19号で遊水地一帯が浸水した影響で、ヨシ原の下草に泥が堆積。火入れなどに苦心したという。担当者は「なかなか燃えなかったが、風も時折変わりながら次第に燃え方も良くなった」と話した。

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