新酒の仕込み本格化 大田原の酒造会社

下野新聞
2015年11月4日

 大田原市蛭畑の天鷹酒造で3日、新酒の仕込み作業が始まった。3、4週間じっくりと発酵させ、12月上旬には搾りたての純米酒が出荷される。

 この日は、10月下旬に入蔵した岩手・南部杜氏(とうじ)直町昊悦(すぐまちこうえつ)さん(72)の指揮の下、8人の蔵人らが早朝から作業。6千リットル入る仕込みタンクに蒸した約210キロの酒米「五百万石」や酒母、仕込み水を入れ、蔵人が櫂(かい)棒を操って丁寧にかき混ぜた。

 仕込みは、来年2月までをピークに5月まで続き、純米、吟醸酒など1・8リットル瓶換算で約15万本を生産する。国内で流通するほか、一部は米国、ドイツ、台湾など9カ国・地域に輸出されるという。尾崎宗範(おざきむねのり)社長(55)は「酒米のできは質量ともによく、蔵人の気力も充実しているので、良い酒ができると思う」と話した。

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