《北毛発 温泉百景》薬師 人気の十割そば 昼食から宿泊に誘う

上毛新聞
2015年10月31日

“新そば始めました”のフレーズに誘われ、独特の味、香りを楽しみたくなる季節。山あいの一軒宿、薬師温泉・旅籠にある「蕎麦匠房まくらぎ」(東吾妻町本宿)も11月から秋の新そばを取り扱う。
かやぶき屋根で知られる情緒ある温泉宿にとって、敷地内にある名物のそば店は誘客の大きな柱になっている。そばを食べに来たファンが、趣のある建物を見て「今度は泊まりに来たい」と宿泊に訪れるようになるという。一方、店にとっても宿泊客の行き帰りの昼食が大きな需要となっていることは間違いない。
蕎麦匠房担当の小野隆史さん(37)は「山の中の一軒宿で味わうこの雰囲気も大事。そば店と温泉宿、相乗効果でお客さんを呼べれば」と話す。
人気の十割そばは、赤城山麓で栽培される赤城深山そばを使用。色、香りともに気に入って、2年前から使っているという。店内にある石臼で丁寧に、時間をかけてゆっくりひくのがポイントだ。
仙台市内の名店で修業した小野さんが縁あってやって来たのが5年前。こだわりのそば打ちが評判を呼び、山の中の店舗にもかかわらず、足を運ぶファンが増えるようになった。
今注目しているのが、草津など周辺温泉地の宿泊客。敷地内の薬師温泉はもちろんだが、北毛に数多くある湯けむりの里を訪れる人たちの「昼食市場」は魅力がある。主役のそばはもちろん、つゆ、薬味から雰囲気まで、細部にこだわった店づくりを心掛け、多くのお客さんを呼び込みたい考えだ。

地図

地図を開く 近くのニュース