《食いこ》ローズガーデン森谷(大子町) 甘い香り くつろぎの一服

茨城新聞
2019年6月9日

大子町の山里にあるバラ園「ローズガーデン森谷」。色とりどりに咲き誇るバラの甘い香りに包まれる。千葉県から移住した森谷憲さん(71)、和江さん(69)夫妻が2009年から開く。今年3月、園内に「ローズカフェ」をオープンし、コーヒーや紅茶などの飲み物を提供するようになった。バラとすがすがしい山の空気、静けさが心のごちそうになる。

約1300平方メートルの敷地に、夫妻が丹精して育てた約130種類約1000本のバラや季節の花々が植えられている。「町特産のリンゴの木も植えた」と憲さん。

憲さんは定年前、東京の築地市場で働いていた。30代でテニスを始め市民大会で優勝するほど熱中したが、50代に軽い脳梗塞を発症。病院に行く途中に見掛けたバラに心引かれた。定年後は田舎でバラ作りがしたいと、全国を回って土地を探した。大子町が当時、20年間土地を無償貸与する条件で定住希望者を募集した「山田ふるさと農園」に移住した。08年の定年後、千葉県の専門技術校で造園を学んだ。「テニスができなくなったときにバラに巡り合い夢中になった。この土地に来たのも巡り合い」

カフェの店舗は以前から休憩所に利用していた建物で、素朴な趣。元は使われなくなった営林署の事務所で、移住の際に憲さんが壁を白く塗り、和江さんが床に枕木を敷くなど夫妻で改装した。椅子は地元の小学校で廃棄処分されたものという。

カフェメニューはコーヒーや紅茶など飲み物だけ。和江さんが移住前にカフェで働いていた経験を生かし、京都のコーヒー専門店から取り寄せた気に入りの豆を石臼式のミルで引く。こだわりのコーヒーは「香り豊かで、酸味が少し感じられる。苦味が少なめで飲みやすい」と和江さん。

憲さんは移住後も脳梗塞を患ったが「リハビリを頑張って」(和江さん)、毎日バラの手入れができるまでに回復した。ローズカフェの看板は憲さんの手書きだ。

バラ園は「大子の人でもあまり知らないような場所」(憲さん)にひっそりとあり、案内板を設置している。夫妻は「バラを見ながら、のんびりまったりとくつろいでほしい」。

■お出かけ情報
ローズガーデン森谷
▼大子町山田1197の15
▼営業時間は午前10時~午後4時
▼定休は火曜・水曜(7月以降は変更あり)、冬季休業あり
▼入園料は中学生以上300円(バラのシーズンのみ)
▼(電)090(2720)5339

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