トマトと甘糀使いソース 行方の農家、4月発売 ほのかな甘み特長

茨城新聞
2019年3月20日

行方市山田でトマトとこうじを使った商品の6次産業化に取り組む「緑と風の農園」の高柳秀樹さん(63)が、第3弾となる商品「トマト甘糀(こうじ)」の販売を4月から始める。高柳さんは「事業の基盤が整ってきた。県や市が進めている地域の農業の6次産業化の一角として、活動を盛り上げていければ」と話している。

同市出身の高柳さんは、父親の他界をきっかけに脱サラし、実家の田畑を継いだ。県や市が開催した6次産業化に向けたビジネス講座に参加し、ノウハウを学んだ。ちょうどその頃、和食がユネスコの無形文化遺産に登録されたこともあり、「トマトはだしがおいしい。和食にも使えるのではないか」という着想から、トマトとこうじを使ったソースの開発に取りかかった。

2014年に最初の商品「トマト塩糀」を発売すると、16年には香辛料などを使った「トマト塩糀スパイシー」を世に送り出した。現在は市観光物産館こいこいや、茨城町と牛久市にあるポケットファームどきどきなどで販売している。

新商品の「トマト甘糀」は、その名の通り、トマトと甘糀を使ったソース。隠し味にリンゴ酢を少量使用した。高柳さんの妻・祥子さん(62)は、「いろいろな食材を試したが、リンゴ酢が一番それぞれの味を引き立てていた。試食した瞬間、『これだ』と思った」と振り返った。

これまでの商品が塩糀を使っているのに対し、今回は初めて甘みを持つソースとなった。祥子さんは、「『トマト甘糀』は子育て世代の女性を想定して開発した。ケチャップが苦手という子どものため、代わりにオムレツなどに使えるほか、デザートソースとしての味付けにも便利」とコンセプトを説明した。

問い合わせは電子メールtakayanagi.gwfarm@gmail.com

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