《北毛発 温泉百景》草津 酸性湯で「百年石」 手軽な浮き彫り 人気

上毛新聞
2015年10月25日

草津温泉(草津町)の観光施設「環境体験アミューズメント」で体験できる「百年石」作りが人気を集めている。百年石は、100年たっても作品が残るよう願いを込めて名付けられた。材料となる石灰石を酸性の温泉に漬けることで絵や文字を浮き彫りにしたような作品が気軽に制作でき、草津ならではの土産品や記念品にしようと、年間5千人以上の観光客が訪れている。

同施設は、草津温泉から流れ出す酸性河川の中和事業をアピールしようと、草津中和工場を運営する品木ダム水質管理所が2004年3月にオープンした。同工場では、毎日約50トンもの石灰を河川に投入し、魚や水生生物が生息できる環境を守っている。
百年石作りは、草津の泉質や中和の効果を知ってもらうのが狙い。石灰石にエナメルペンキで絵や文字を描いて温泉に2日間漬けると、着色していない部分が酸性の湯で溶け、絵や文字が浮き彫りをしたように残る。作業は1時間弱で、誰でも簡単にできる。
完成品は郵送料を払えば、自宅に届けてくれる。町観光課によると、ここ数年はお土産や記念品として制作する観光客が増え、多いときには一日100人超が訪れる。中には数日間通い続け、こだわりの作品を仕上げる人もいるという。

施設内ではそのほか、石灰投入前後の河川の水素イオン指数(pH)を測定したり、中和事業に関する資料を見学できる。品木ダム水質管理所は「良質な温泉や観光名所にばかり目が行きがちだが、草津温泉が環境にも配慮した取り組みを行っていることを多くの観光客に知ってもらえたら」と話している。

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